介護タクシー(一般乗用旅客自動車運送)の許可を取るには?
Q.質問 介護タクシー(一般乗用旅客自動車運送)の許可はどうすれば取れるのでしょうか? |
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A.行政書士・特定社会保険労務士岩本の回答 許可要件、資金要件を満たすことはもちろん、役員のお1人には法令試験を受けて頂く必要があります。 |
介護タクシー(一般乗用旅客自動車運送)の許可をとるためには、定められた許可要件を満たし、申請書を提出しなければなりません。
特定旅客自動車運送の許可要件とは若干異なりますので、一般乗用旅客自動車運送の許可を取りたいという方はこのページをご覧ください。
介護タクシー(一般乗用旅客自動車運送)の許可要件 施設編
一般乗用旅客自動車運送の許可を取るには、営業所、車庫、駐車場などの施設を用意しなければなりません。
それぞれの要件を確認していきたいと思います。
■営業所
- 営業区域内にあること。
- 申請者が、土地、建物について、3年以上の使用権限を有すること。
- 建築基準法、都市計画法、消防法、農地法等の規定に抵触しないこと。
- 事業計画を的確に遂行するに足る規模であること。
■自動車車庫
- 原則として、営業所に併設するものであること。(*)
- 車両と車庫の境界及び車両相互間の間隔が50センチ以上確保されていること。
- 他の用途に使用される部分と明確に区画されていること。
- 申請者が、土地、建物について、3年以上の使用権限を有すること。
- 建築基準法、都市計画法、消防法、農地法等の規定に抵触しないこと。
- 自動車の点検、整備及び清掃のための施設が設けられていること。
- 自動車の出入りに支障がない構造であり、前面道路が車両制限令に抵触していないこと。
■休憩仮眠施設
- 原則として、営業所・車庫に併設するものであること。(*)
- 事業計画を的確に遂行するに足る規模を有し、適切な設備を有すること。
- 他の用途に使用される部分と明確に区画され、かつ、運転者が常時使用することができること。
- 申請者が、土地、建物について、3年以上の使用権限を有すること。
- 建築基準法、都市計画法、消防法、農地法等の規定に抵触しないこと。
介護タクシー(一般乗用旅客自動車運送)の許可要件 その他
営業所等の施設要件以外に、以下のような要件を満たす必要があります。
■自動車
- 営業所に最低1台を配置すること。
- 複数の営業所を置く場合は、いずれの営業所にも最低1台を配置すること。
■人員
- 役員のうち1人以上が専従すること(法人の場合)
- 役員のうち1人が法令試験を受験し、合格していること
- 運行管理者を配置すること(台数により要件が異なります)
- 指導主任者を配置すること
- 整備管理者を配置すること
- 運転手は二種免許を取得していること
人員については、それぞれの職務を遂行する人員が必要ではありますが、合計5人が必要という意味ではありません。
例えば、「運行管理者」と「指導主任者」は兼務することができます。
また、「整備管理者」と「運転手」は兼務することができますので、役員がどちらかになれば最低2人から介護タクシー事業を始めることができます。
■資金
- 所要資金の50%以上かつ事業開始当初の要する資金の100%以上の資金を有すること
つまり、開業にかかる資金すべてと事業開始後の運転資金の半分がないと資金要件は満たしません。
これは、残高証明書で証明する必要がありますので、事前に資金計画をきちんと立てる必要があります。
このように、一般乗用旅客自動車運送(介護タクシー)の許可を取るためにはさまざまな要件を満たす必要があります。
特に、営業所や車庫については、申請前に要件を満たす施設であるか等を必ず確認するようにしてください。
実際、ご依頼頂いたお客様で、営業所の要件を満たさず、変更して頂いたというケースがありましたので、面倒がらず、最初にきちんと確認しておくことが必要です。
弊所では、ご依頼頂いた段階で上記要件を満たす物件かどうかをきちんと確認させて頂いてから手続きに着手していきます。
営業所の変更や解約に伴う違約金など、余計な手間や金銭的な負担が増えないよう、介護タクシー(一般乗用旅客自動車運送)の許可申請手続きを代行させて頂いておりますので、許可を取りたいけれど時間がないという方は、弊所にお問い合わせください。