介護付有料老人ホームの指定申請を行うには?
有料老人ホームとは、入浴、排せつ、食事の介護・提供その他の日常生活上必要な洗濯、掃除等の家事、健康管理の便宜を提供する事業を行う施設であると定められています。
老人福祉施設(養護老人ホーム、特別養護老人ホーム、軽費老人ホーム等)やグループホーム等でない住居施設がこれに該当します。
有料老人ホームといえば、利用料が高額で敷居の高いものだというイメージが大きく、かつ、入所後要介護状態になった場合は介護にかかる費用は別途必要ということで、限られた人しか利用できないというイメージがありました。
そこで、有料老人ホームでも介護保険が利用できるようにしたのが、介護保険上の「特定施設入居者生活介護」(=介護付有料老人ホーム)です。
特定施設入居者生活介護のサービスや介護報酬はグループホームとほとんど同じで、家賃や食費その他を全額自己負担し、自己負担の範囲内で介護保険サービスを利用することになります。
大阪府、市町村では、「高齢者保健福祉計画・介護保険事業支援計画」等において、介護専用型特定施設入居者生活介護及び混合型特定施設入居者生活介護の「必要利用定員総数」を定めています。
これらの施設の新規・変更の申請があった場合、その区域における利用定員の総数が、上記計画において定めるその区域の必要利用定員総数を超える等の場合は、事業所の指定を受けることができません。
なお、必要利用定員総数を超えない場合であっても、指定にあたっては、市町村長の意見において、指定について了とする旨の意見が出されることが必要であり、他の介護サービスのように指定要件を満たせば開設できるというものではありません。
よって、開設前には必ず高齢者保健福祉計画や介護保険事業支援計画等を確認しなければなりません。
特定施設入居者生活介護の種類は?
この有料老人ホーム(特定施設入居者生活介護)は、介護の有無、対象者により、下記のように3つに分けられます。
- 介護予防特定施設入居者生活介護事業
要支援者(要支援1・2)を対象にした特定入居者生活介護 - 混合型特定施設入居者生活介護事業
介護専用型特定施設以外の特定施設に入居する要介護者(要介護1~5)を対象にした特定施設入居者生活介護 - 介護専用型特定施設入居者生活介護事業(定員30人以上)
介護専用型特定施設入居者生活介護(定員30人以上)に入居する要介護者(要介護1~5)のみを対象にした特定施設入居者生活介護
なお、3(介護専用型)は要介護1以上の入居者のみを対象とする介護専用型であるため、1と3を同時に実施できません。